今日の伝言板:おじいちゃんへ
2001年5月28日 どうでもいいこと地下鉄の掲示板にあった伝言です。
以下、全文掲載。
『おじいちゃんへ
でんわがつながらないよー
(カサの絵)』
書いたのは推定年齢8〜10歳(根拠なし)、
何となく女の子のような気がします。
しかも文からして「えりちゃん」とか
そんな名前の子供という感じがします。
それにしても、何を思ってここの掲示板に書き込んだのか。
「でんわ」とは携帯なのか、固定電話なのか。
文章下部の傘イラストは何を意味するのか。
謎だらけです。
仮説を立ててみます。
-----
定年退職を間近にひかえたおじいちゃん。
今日も元気に出勤です。
あいにく今日の天気は曇り空。
でも江戸っ子気取りなおじいちゃんのこと、
降ってもいないのに傘を持つなんてプライドが許しません。
「降ったならいさぎよく濡れて帰るのが粋じゃあ」
とかなんとか言って、さっさと出勤してしまいました。
そして昼過ぎから雨。
傘を持たないおじいちゃんを、嫁の美智子さんは心配しています。
しかし嫁にきて十数年の美智子さん、頭のカタい義父がどうも苦手なご様子。
親切心で傘を持っていっても何を言われるかわかったもんじゃありません。
そこで登場、ヨメの策略。
「そうだ娘に頼もう。お義父さんも孫の言うことなら聞くはずね!」
お母さんがよくわからない理屈をひっぱり出したおかげで
えりちゃんは雨の中カサを片手に駅まで出かけるハメになったのでした。
「えー、5時から観たいテレビがあるのにー」
必死の訴えも一蹴され、しぶしぶ駅へ向かうえりちゃん。
(着いたらおじいちゃんの携帯に電話しなきゃ)
と公衆電話で連絡をとってみたものの……
「……お客様は現在電波の届かないところにいるか、
または電源が入っていません……」
つながりません!
2回3回かけ直しても、やっぱり無反応。
よくよく考えればあのおじいちゃんのこと、
携帯なぞ必要ないとか言って電源入れずに鞄に突っ込んでる可能性大です。
しかも地下は非常に受信しにくい場所なのですが、
若いえりちゃんにはそんなことわかりません。
途方に暮れるえりちゃん。
とりあえず、伝言板にメモを残しました。
ちゃんと傘の絵も描いたし、
おじいちゃんが見たらすぐに意味を察してくれるはず。
そして出入口のあたりで待っていればきっと……。
ところで、子供というのはおおむね「待つ」行為が苦手です。
そしてえりちゃんも例外ではありませんでした。
「…いいや、帰ろ」
この後、心の中では(今帰ればテレビに間に合うし)などと続きますが、
それはさておき。
結局えりちゃんはおじいちゃんを置いて、さっさと帰ってしまったのでした。
(仮説おわり)
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全国のおじいちゃん!
演歌の「孫」なんか歌っても、現実の孫はきっとこんなもんですよ!
以下、全文掲載。
『おじいちゃんへ
でんわがつながらないよー
(カサの絵)』
書いたのは推定年齢8〜10歳(根拠なし)、
何となく女の子のような気がします。
しかも文からして「えりちゃん」とか
そんな名前の子供という感じがします。
それにしても、何を思ってここの掲示板に書き込んだのか。
「でんわ」とは携帯なのか、固定電話なのか。
文章下部の傘イラストは何を意味するのか。
謎だらけです。
仮説を立ててみます。
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定年退職を間近にひかえたおじいちゃん。
今日も元気に出勤です。
あいにく今日の天気は曇り空。
でも江戸っ子気取りなおじいちゃんのこと、
降ってもいないのに傘を持つなんてプライドが許しません。
「降ったならいさぎよく濡れて帰るのが粋じゃあ」
とかなんとか言って、さっさと出勤してしまいました。
そして昼過ぎから雨。
傘を持たないおじいちゃんを、嫁の美智子さんは心配しています。
しかし嫁にきて十数年の美智子さん、頭のカタい義父がどうも苦手なご様子。
親切心で傘を持っていっても何を言われるかわかったもんじゃありません。
そこで登場、ヨメの策略。
「そうだ娘に頼もう。お義父さんも孫の言うことなら聞くはずね!」
お母さんがよくわからない理屈をひっぱり出したおかげで
えりちゃんは雨の中カサを片手に駅まで出かけるハメになったのでした。
「えー、5時から観たいテレビがあるのにー」
必死の訴えも一蹴され、しぶしぶ駅へ向かうえりちゃん。
(着いたらおじいちゃんの携帯に電話しなきゃ)
と公衆電話で連絡をとってみたものの……
「……お客様は現在電波の届かないところにいるか、
または電源が入っていません……」
つながりません!
2回3回かけ直しても、やっぱり無反応。
よくよく考えればあのおじいちゃんのこと、
携帯なぞ必要ないとか言って電源入れずに鞄に突っ込んでる可能性大です。
しかも地下は非常に受信しにくい場所なのですが、
若いえりちゃんにはそんなことわかりません。
途方に暮れるえりちゃん。
とりあえず、伝言板にメモを残しました。
ちゃんと傘の絵も描いたし、
おじいちゃんが見たらすぐに意味を察してくれるはず。
そして出入口のあたりで待っていればきっと……。
ところで、子供というのはおおむね「待つ」行為が苦手です。
そしてえりちゃんも例外ではありませんでした。
「…いいや、帰ろ」
この後、心の中では(今帰ればテレビに間に合うし)などと続きますが、
それはさておき。
結局えりちゃんはおじいちゃんを置いて、さっさと帰ってしまったのでした。
(仮説おわり)
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全国のおじいちゃん!
演歌の「孫」なんか歌っても、現実の孫はきっとこんなもんですよ!
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